さりげなく。
昨年お引渡ししたお宅にメンテナンスに伺いました。
造作したTVボード面に大画面TVや映像・音響機器が収まっていてイイ感じでした。
浮いた状態で壁面より無垢のカウンターが2枚重なって「はね出した」シンプルなデザインですが、それ故に建具などで隠ぺいされる部分を細工することもできません。
以下のような条件化で奥行き40㎝以上の板に加重されてもまったく問題ないように「納める」ため、この度は自身考案のオリジナル鉄骨金物を採用いたしました。
正面から見ても、カウンター奥に厚さ6mmのプレートが「さりげなく」見えるだけで、ブラケットやアングルなどが現れないように工夫いたしました。
カウンター板を厚く製作する場合はカウンターの背面に金物を差し込むなどの仕組みも可能ですが、今回は厚みを抑えた無垢板そのものを使用しているためそれはできません。
また、壁の厚さを利用しカウンター自体を深く埋め込んで補強する方法もございますが、今回はTVボード背面壁の半分が「戸袋」となっていて、壁中で建具がスライドするためこの方法も取れませんでした。
今回のようなさりげない造作においても、お客様のご希望のデザインを実現させるため、状況に合わせ、既製品では存在しない部材を自身で設計して製作していく・・・
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